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大掃除

2006/09/20

今月は大掃除の月なのです。
5月に発表した人形達と数年間引きずったオーダーの子たちの納品をほぼ終えて、これから創作に集中するために環境を整えています。巣作りみたいなものですかね(笑)。

今の仕事場に移って3~4年の間に積もったメタルラックやストッカーなどの埃を息を潜めてぬぐっています。
とにかく床面積を増やそうと収納を上に上に、天井ギリギリまで積み上げています。西洋アンティークの家具はおしゃれだけど、この期に及んでは機能性に問題あり。優雅な気分に浸るのは部屋のひと隅で我慢するしかありません。空間ほど贅沢なものは無い!と言い切れるほど足の踏み場なく物が増えました。
もう置き場所がないと嘆きつつ、収拾が付かないので、結局見た目の美しさよりも収納スペースの確保を優先して慎重に寸法を測り、新たにキャビネットを入れました。少々プライスアップすれば応接間に合う様な繊細なキュリオケースが買えたのに~。好みでも場に馴染まないものはね~* 泣く泣く、所詮は仕事場なのよと。
 それでもレイアウトを変えてちょっとスッキリすると、窓辺やガラスケースの人形たちをぼうっと眺めて数時間過ごしてしまったり。ムキになってジャストサイズの家具をネットでチェックしたり。掃除はなかなか進みません。

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左/ショーケースにぎっしり人形が詰まれば個展時? 現在中身は里子に出さない我が子たち
右/来月はいよいよお婿入り

世の中は展示会ラッシュですね。
私はまだ暫く充電します。今さらツブシはきかないので、つくる事が面白くあり続けるよう、マイペースでやって行きます。創作の場合、自分にとってそれが蜜の味でなければつくる意味はないし。それはじっくりやればいいものでもなく、発作的に作り上げたものの輝きは時として誠実な労働を影に追いやることがあります。でも創らずにはいられない衝動が常に表に溢れているわけではないので普段は大人しく粘り強く作るのです。精魂込めてもまずいものは当然出来ます。目立った欠点は無くても魅力に欠ける子は普通に生まれます。その中で手を加えるとあか抜ける子がいます。救いようがない子もいます。そして仕事としての葛藤があります。できる限りの事をしたうえでの結果ならしょうがない。そんなヘッドはバラバラのまま此所に留まります。作者が見放すまでは取りあえず(苦笑)。

10月から心機一転、制作に集中していきたいです。
子供の頃からの理想像=imagoを、かたちにしたいな。

あとがき
(人形の)器量の良し悪しは生き物の出生における発生率と多分同じではないでしょうか。
種別ごとに美人を判断するのは生身の人間ですから。さらに先天的にも後天的にも人相(人形相)は様々。DNAは人形の爪の先まで響く? 
全く奥が深いですね。自分で書き綴って怖くなっちゃった。


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