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人形よか縫いぐるみ

2004/06/18

猫の名前が2転3転している。
彼女を迎えて4~5日目にカリン(花梨)と名付けたが、どうも響きが硬い。深夜に帰宅するのが日常の私は、部屋に戻ると決まって「ウナー、ウナナナナ」とひたむきなしぐさで駆け寄る猫の頭は撫でても、家族の安眠を妨害してはなるまいと、小さな友猫に話しかけるのをずっと躊躇っていた。せいぜい、うな~と小声で挨拶を返す程度。それでは相手に申し訳ないので、やはりどんな状況下でも自然発声できる名前がいいなぁと、改名を考えていた。
 本日、満員御礼な動物病院の受付で「ねこちゃんの名前は決まりましたか?」と聞かれてドキリ。飼い主の愛を疑われまいとして「あ、はい。ウナです・・・?!」と成り行きで決めてしまった。それを母に説明したら、我が猫と親交が薄いわりにはがっかりされて、ちょっと動揺している。「ウナ」の名に愛らしさが欠けていると言うなら「ユマ」はどうです? ユマ・サーマンのファンだから。語感が似ているし、診察券は、さも聞き間違いかのように、そっと直しておけばいいでしょう。(笑) ついでに「ミラ」も捨てがたいな。ジョヴォヴィッチのファンだから。なんて最近のふたりを知らないんだけれど。

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さて。明けても暮れてもネコ猫ねこ。
愛猫家の人形作家は多いというのに、これ程までにコワク的な獣が何故もっと表現の対象にされないのかという疑問がずっと私の中にありました。陶器の置き物でも食玩でも、犬は時々ツボに来てコレクションに加えるのですが、猫の場合はなかなか納得がいきません。あのしなやかさ、やわらかさ、クールさ、そして体温を、1立体の中に封じ込めるのは至難の業なのでしょう。
人形をつくるのと同等の表現力が必要かもしれません。
こうして猫が身近な存在になる前までは、球体関節が、猫の柔軟な肢体を表現するのに都合の良い様式であるだろうと漠然と想っていました。ところがどうして、猫はよがって家具の隙間に侵入する、呆れるほど薄っぺらい動物で、どこかしこと曲がる軟体動物でした。これではもうお手上げ。俗に言われる人形のフル関節の仕様では半端な作品になりそうです。そこまでするなら、もちろん人形をやりたいし。猫なら潔くポーズ人形か縫いぐるみで極めるがよし! ということで、当然ウチの猫をモデルにして、今は昔の拙ない職歴を頼りに”ただの縫いぐるみ風テディベア様式の猫”に挑戦したいと目論んでいます。あわよくば個展の時にひっそりといたりして。ね!

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