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ベルリンの至宝展

2005/06/14

上野の国立博物館「ベルリンの至宝展」に行って来ました。
展覧会最終日、しかも日曜日、梅雨の晴れ間。
混雑はイヤです!
完全夜型体質に鞭打って朝一番、9時半過ぎに入館しました。

見ごたえありました。
最近は年齢のせいでしょうか?小難しい事や殺伐としたものには手を振って挨拶だけして通り過ぎるということをよくやります。特定の作家を掘り下げた展示より、浅くても広い総合美術展の方が私には得るものが多かったのです。きっと新しい感覚を取り込むよりも、ある時代や作家の1作品に目を止める事で、海馬の底にしまわれていた一連の記憶が呼び覚まされ、想いが倍増されるのだと思います。只しそれはおさらいをした様な気になっているだけで、実際は初めて鑑賞する美術品なのに、鮮烈な印象を受ける事がなかなか出来なくなっているという、結構危ない現象であると言えます。

古代エジプトからギリシャ、ロマネスクなど、素敵な彫像がいくつもありました。
神格化された動物や王妃の像。ペルガモンの美しい頭部。聖アグネスの木像など、時代を超越した造形美にうっとりしました。
人形は”あどけなさが残る少女”でなければという近視眼的なプレッシャーから逃れて久々に大きく深呼吸ができました。

最終カテゴリーはヨーロッパの近代美術。主にドイツ絵画でした。
ここで大好きなフリードリヒの絵に遭遇。お馴染みのカスパー・ダーフィト・フリードリヒ。そしてカール・フリードリヒ・シンケルという画家の絵にも圧倒されました。 同名を持つふたりの画家は、作風も類似点が多く、第六感の冴えはやはりカスパーならではでしょうが、シンケルの絵の方がより緻密で華がありました。お気に入りはゴシックの大聖堂に夕日がかかる幻想的な風景画でしたが、ポストカードの印刷がお粗末で買わなかったのを今になって後悔しています。


その後、浜松町のドール・フェスティバルに向かい、わくわくとアンティークの服飾素材を物色しました。

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ポワンドガーズの端切れ ドレスの胸当てにどうでしょう

帰り際にベアを衝動買いしました。縫いぐるみはほんとうに久しぶり。
丁寧に可愛く作られているのに閉店前のバナナの叩き売りみたいでは作者は浮ばれませんて。
連れ帰って表情を楽しんでいたら、私が丁度1年前、家に迎えた乙女猫をモデルに作りかけた縫いぐるみ熱がぶり返し、拙くとも完成形まで捏ち上げたい衝動が甦ってきました。

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早速美猫に見える写真をプリントして目線上に貼付け
雑記帳にもアップ。これで動機付け完了

出歩くと誘惑に抗えず、ついつい買い物をしてしまい、寂しい懐を嘆くのですが、それは今後の創作に繋がるものだと正当化するのですな。

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