縮緬ビンボー
2004/12/06
久々に和の古布を見に行った。
予算内でいいものを選ぶ、苦しくも楽しい一時、と言っても1つの店で2~3時間は当たり前だ。
着物を仕立ててもらうS嬢と毎回「うわっ」とか「おおー」とか「く~っ」と感嘆しながら、江戸縮から昭和初期の銘仙、錦紗や綸子を漁っている。私はともかく連れの彼女はまあまあ歳若い(のに言葉が達者で渋味があり、いつも笑わされている)。端から見たら、とっても不思議な光景だと思う。
とにかくアンティークの友禅の着物地を見ると平常心ではいられない。血が騒いで上のように雄叫びをあげてしまう。二人連れだから掛け合いが出来て益々興がのる。
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お洒落だ! でもこれらの布地を人形用に選ぶ人は多分少ないのではないか? 画像からは想像しにくいが、どれもモチーフが人形の頭サイズ以上あり、かなり大柄だ。可愛い色柄ではないから、粋に着られるモデルが必要だ。今のところ似合うのは化粧で七変化が可能な「栞紐」くらいだろうか。
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↑見事な鯉は既存の純和人形用に。
面白そー!とあててみたら片袖が鯉の上半身だけで埋まってしまった。斜め上にある、人形の坊主頭を一飲みしそうな勢いがある。リアル過ぎて生臭くもある。勇ましい柄だが是非女児に着せたい。そこが素敵でしょ?と自慢している自分が目に見える。
S嬢には「帰りにあそこのケーキおごるわよー」と調子のいい事を言っておきながら、財布の底まで叩いて古布に散財してしまい、またまた縮緬貧乏・・・結局ガラス張りのケーキを横目にしながら「せめて菓子パンどうぞ」とテイクアウトして彼女に渡した。ヤレヤレと苦笑い。次はきっとね。
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