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大地の歌

2011/11/14

先日の教室で、東洋好きの教室メンバーYさんがBGMにニ胡(中国の擦弦楽器)のCDを持って来きてくれました。そして早速オンエア。
私はメンバーの人形原型にヘラを当てながら、途中確かに耳に憶えがある可愛らしい曲のタイトルが気になって、でも思い出せなくて、ムズムズしながら人形を置いて勤務の最中CDジャケに手を伸ばしました。
そうだ!一頃異様なほど好きだった曲。マーラーの声楽入り交響曲「大地の歌」の3曲目だよ♪ それにしてもこの陽気なメロディはニ胡の音色にぴったりはまってます。不思議なくらい似合ってるのでした・・・

因に私は最近、自分の人形にフィットする曲ってないかな~?なんて漠然と音楽を拾ったりしています。
マーラーはいくらなんでも無理だけど、そういえば自分が若かりし頃、そろそろ創作人形を始めたいと思っていた時と「大地の歌」を聴いていた時代が扉1つで繋がっていた事に気がついて妙に感慨深くなり、こうしてnotebookに記しているわけです。

大地の歌を気に入ったきっかけはサントリーのCMでした。軽快な音楽に乗って毛筆で描かれた風神雷神のアニメーションが印象的で、なんで東洋の画がこんなにまで西洋の音楽にマッチするのだろう?お洒落過ぎると。 で、このほど歌詞を知ってちょっとビックリでした。なんと李白の唐詩が原詩だったのです。しかしフランス語訳をさらにベトゲがドイツ語に翻訳したものを基にマーラーは作曲したという説明で、東洋の表意文字の壁か?そして時代の流行か?名字を名詞に誤訳したり不思議な箇所もありますが、まるで印象派の絵のように色彩豊かで、エキゾチックで、華やぎのある歌詞に変わっていました。
それゆえに一時期そしてこれからもまた私の心のよりどころとなる音楽であるし、逆輸入?でニ胡にぴったりなのが頷けます。
マーラーが『青春について』と改め題にしたこの3楽章は、李白の「宴陶家亭子」が原題で、洋訳が「陶器の亭」です。原詩には無い文節や非現実的な建造物があったりするので李白の詩を中国の美術工芸品に絡めながら創作されたという考察があります。
その曖昧さもまた甘美ではありませんか。

YouTubeで当時のCMがあったので是非ご覧下さい。 年齢がバレるけど(^_^;)
焦点はCM、3つの中の2番目です^^が、昔のサントリーのコマーシャルはどれも素敵よ!
http://www.youtube.com/watch?v=NSlVsnMbZ48&feature=related

そして歌詞付きもありました。誤訳がいい感じです。でもドクロは...
http://www.youtube.com/watch?v=X_Ra2nj9ZrI&feature=related


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