本日3/9、銀座人形館に行ってきました。
いやはや人形展開催早々に足を運んでくれた教室メンバー数人から感想を聞くと、皆口重たげに...可愛かったですよ...と言う。でも誰もが普段スタジオで私の人形を見る時よりも曇った反応なので詳しく聞けば、会場でRococoを間近で見ようとすると人形がどうしても自分の影で暗くなってしまい、見辛かったと言う。せっかくだからもっとじっくり観たかったのにと。ポーズ付けに問題がありそうでもないし・・・どんな様子なのか? 出来るだけ早く私も会場へ出向く事にしたわけです。
で、恐る恐る企画展の奥の間を覗くと、なるほど~!心の中で思わず悲鳴をあげてしまった。 Rococoはまるでフラッシュを焚いたかのように真正面から強いライトが当たり、藤桃色の繻子の服地は蛍光ピンクにテカっていた。各素材の持ち味が消されている。そして全光を浴びて少々惚けた平面顔のRococoがそこにいた...!(と作者も惚ける。)いい意味でお人形っぽいけど、これが私が数ヶ月向き合っていたあのアンニュイな人形~?!と目を疑ってしまった。このビームの中に人の影が入れば確かに目先は真っ暗ね。ずっと自然光か蛍光灯の下で仕事をしてきたから、ギャラリーのスポットライトが人形にも私にも眩し過ぎた。
照明の効果は立体の面白さであり恐さでもある。もちろんスタッフの方々は気を遣って各人形にライトを当ててくれたはずで、会場全体は落ち着いていい雰囲気だった。でも私が見てもらいたかったRococoのイメージとはかな~りズレていたので慌てて光線を弱めてもらった。18世紀のロココに徹してロウソクの灯でもOKなくらいでは?(それはオーバーです。人形事には口うるさく申し訳ないです)
人形展開催から数日間、お客様はこのRococoにどんな印象を持っただろう? ドキドキ。
会場の一画に一時移動して撮影してみました。
幸い今回ご成約いただいたオーナー様のご好意でアニバーサリー展の期間を過ぎても人形たちは暫く展示していただけるそうで、場所やポーズを多少変えた晴れ姿をご覧いただく機会もあるかと思います。また是非人形たちに合いにいらしてください。