台風
2007/09/07
台風9号が東京に来ている。
スタジオのお隣はトタン屋根。西側は畑だ。トタンとビニールハウスが雨風の音を倍増させて鳴り響いている。まるで滝の近くにテントを張っているようだ。←楽しい思い出の中の恐怖体験。
安全な場所に居ても一歩踏み出せば自然の猛威を体感することになる。窓を閉め切らず、隙間風の音を耳にするだけで気は高ぶり、筆を手にしていても意識は外へ向かっている。
ビスクのヘッドばかり、大小合わせて12体分が一昨日から作業机に並べてある。せめてその半分でも化粧を進めたいのだが、どれも眉毛や睫毛のライン1つで顔の表情が決まっていく段階なので骨が折れる。一旦腰が据わればかなり粘るんだけど、頭1つペイントを終えては気分転換に作業部屋から逃亡する。自首に至るまでが毎度長い。
外の嵐は部屋に、パレットに湿気をもたらす。濃く溶いたはずの顔料がすぐに水っぽくなって描きにくいわ! 何もこんな日にペイントする必要はないのだけど、暴風雨がなかなか乗れずにどんよりとなる仕事の目覚ましにもなるわけで。
ガチガチの肩を誰かに揉んでもらえれば尚一層~・・・。
と言い訳ばかり言ってもしかたがないので階下に出頭します。
追記
明け方6時過ぎまで頑張った。睡眠もとった。午後に窯を覗いたら、暴風の影響で目下ペイント焼成待機中のヘッドたちに細かい砂埃が散布されていたー!悪魔め~~!
一体全体どうしたものか・・・もういいじゃないですか、受難は。
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